目次 [閉じる]
税理士の開業に必要なもの一覧|手続き・資金・備品をチェック

税理士として独立する際は、税理士登録や税務署への届出に加え、開業資金、事務所設備、業務用パソコン、税務・会計ソフトなど、幅広い準備が必要です。顧客と取り交わす契約書のひな形や、預かった書類を管理するファイルも欠かせません。
税理士の開業に必要なものは、自宅で開業するか事務所を借りるか、従業員を雇うかによって異なる点にも注意しましょう。本記事では、必要な手続き・資金・備品・営業ツールを、チェックリストとともに紹介します。
税理士の開業に必要なものチェックリスト
税理士事務所の開業準備は、登録・届出だけではありません。資金や事務所設備、業務環境、顧客対応に使うツールまで確認しておく必要があります。まずは、主な準備項目を一覧で把握しておきましょう。
| 分類 | 主な準備項目 |
| 登録・届出 | 税理士登録、税理士会への入会、事務所設置に関する書類、開業届、青色申告承認申請書 |
| 資金 | 登録費用、事務所開設費、設備費、システム費、広告宣伝費、運転資金、生活費 |
| 事務所・業務環境 | デスク、椅子、書庫、パソコン、複合機、電話、税務・会計ソフト、インターネット環境、事務用品 |
| 営業・顧客対応 | 事務所名、ロゴ、名刺、ホームページ、契約書のひな形、社内管理用ファイル、顧客へ渡す書類ファイル |
事務所を借りる場合は賃貸借契約や内装、自宅で開業する場合は執務場所と書類保管場所の確保が必要です。従業員を雇うなら、給与や社会保険・労働保険に関する手続きも加わります。
開業形態に当てはまる項目を追加し、準備の漏れを防いでください。
税理士事務所を開業するために必要な登録・届出

税理士として独立するには、税理士登録や税理士会への入会に加え、事務所の設置や個人事業の開始に伴う手続きがあります。ここでは、税理士事務所を開業するまでに確認したい、主な登録・届出についてまとめました。
税理士登録と税理士会への入会手続きを行う
税理士として業務を行うには、税理士資格の保有、2年以上の実務経験に加え、日本税理士会連合会の税理士名簿への登録と、税理士会への入会が必要です。登録申請書類は、税理士事務所を設ける地域の税理士会へ提出します。
主な提出物は、税理士登録申請書、資格を証する書類、履歴書、誓約書、写真、身分証明書、直近2年分の確定申告書一式などです。試験合格者や試験免除者には、実務経験を確認する在職証明書も求められます。
登録時には、登録免許税6万円と登録手数料5万円を納める必要があります。このほか、所属する税理士会の入会金や会費も確認しておかなければなりません。
申請内容や提出先によって追加書類や必要部数が異なる場合があるため、書類を用意する前に所属予定の税理士会で最新情報を確認してください。
税理士事務所を決めて設置確認書類を用意する
開業税理士として登録する場合は、事務所の設置場所に実態があることを確認するための書類が必要です。用意する書類は、建物の所有者や使用形態によって異なります。
自己所有の建物では、登記事項証明書や建物の外観・執務場所の写真などを提出します。親族が所有する建物を無償で借りる場合は、登記事項証明書や使用貸借契約書などを用意しましょう。
賃貸物件では賃貸借契約書、転貸物件では所有者と賃借人、賃借人と申請者との契約関係を確認できる書類が必要です。
居住用の建物を事務所として使用する場合は、管理組合や所有者の同意を求められることもあります。自宅開業を予定している人は、管理規約や賃貸借契約を確認し、事務所として使用できるか事前に確かめておきましょう。
また、登録時点で事務所が設置されている必要があるため、賃貸借契約の開始日にも注意が必要です。
税務署へ開業届や青色申告承認申請書を提出する
個人で税理士事務所を開業した場合は、納税地を管轄する税務署へ「個人事業の開業・廃業等届出書」を提出します。開業した年分の所得税の確定申告期限までが、提出の期限です。
青色申告を希望する人は、「所得税の青色申告承認申請書」も用意してください。原則として青色申告を始める年の3月15日までに提出する必要があります。ただし、1月16日以降に開業した場合の期限は、開業日から2カ月以内です。
また、従業員へ給与を支払う場合は、給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書や源泉所得税に関する手続きも発生します。くわえて、労働保険や社会保険についても、従業員数や雇用条件に応じて確認しておきましょう。
税理士の開業に必要な資金を見積もる
開業資金は、事務所の契約や設備の購入にかかる初期費用だけでなく、開業後の固定費や生活費まで含めて考えなければなりません。ここでは、開業前後に発生する費用を分け、資金計画の立て方を紹介します。
初期費用と毎月発生する費用を分ける
開業資金を見積もる際は、開業前後に一度だけ支払う初期費用と、開業後も継続する費用を分けます。主な項目は次のとおりです。
| 費用の種類 | 主な項目 |
| 初期費用 | 税理士登録費、税理士会の入会金、事務所の保証金・敷金・礼金、仲介手数料、内装費 |
| 初期費用 | デスク・椅子・書庫、パソコン・複合機、名刺・封筒、ホームページの制作費 |
| 継続して発生する費用 | 事務所の賃料・共益費、水道光熱費、電話・インターネット料金 |
| 継続して発生する費用 | 税務・会計ソフトの利用料、税理士会費、広告宣伝費、人件費、交通費 |
税務・会計ソフトや複合機は、買い切りか月額契約かによって費用の分け方が変わります。支払う金額だけでなく、発生する時期も一覧にしておくと、開業時に用意する資金と毎月必要な金額を把握できます。
売上が安定するまでの運転資金と生活費も確保する
開業直後から、毎月の経費と生活費を賄えるだけの顧問契約を獲得できるとは限りません。初期費用を支払った後にも、事務所を維持する運転資金と、自分や家族の生活費を残しておく必要があります。
必要な額は、毎月の事務所経費と生活費を合計し、開業後に見込まれる売上を差し引いて計算しましょう。売上が不足する期間を想定し、月ごとの収支が確認できる資金計画表を作っておくのがおすすめです。
支出を抑えたい場合は、自宅での開業や、必要最低限の設備から導入する方法があります。パソコンや複合機、什器についても、新品の購入だけでなく、中古品やリースを含めて総額を比較してください。ただし、価格だけで決めず、業務に必要な性能やセキュリティを確認しておくことも大切です。
税理士事務所に必要な設備・備品を用意する
税理士事務所では、日々の業務に使う機器だけでなく、申告書や契約書、顧客情報を安全に扱うための収納や管理用品も欠かせません。ここでは、開業前に用意したい設備・備品を用途別に紹介します。
デスク・椅子・書庫などのオフィス家具
執務用のデスクと椅子に加え、顧客との面談に使うテーブルや椅子を用意します。限られた広さの事務所では、作業スペースだけでなく、来客時に落ち着いて話せる場所を確保できるかも確認しておきましょう。
税理士事務所では、申告書や契約書、顧客から預かった資料など、機密情報を含む書類を扱います。一般的なオープン棚だけで済ませず、施錠できる書庫やキャビネットを設置すると、関係者以外による閲覧や書類の持ち出しを防ぐのに役立つでしょう。
特に重要な書類は、災害にも備えられる耐火金庫へ保管できると安心です。自宅で開業する場合は、家族が過ごす生活空間と執務場所を分け、顧客書類の保管場所も用意してください。
パソコン・複合機・電話などの事務機器
税理士事務所で使用する主な事務機器は、次のとおりです。
| 事務機器 | 主な用途 |
| パソコン・モニター | 申告書作成、会計処理、顧客情報の管理 |
| 複合機 | 書類の印刷、コピー、スキャン |
| 電話 | 顧客や関係機関との連絡 |
| シュレッダー | 不要になった機密書類の裁断 |
| 外部記憶媒体 | データのバックアップ |
業務用パソコンは私用端末と分け、パスワード設定やアクセス制限を行います。外出先へ持ち出す場合は、紛失や盗難による情報漏えいにも注意が必要です。
複合機は、印刷枚数や必要な機能を確認した上で、購入とリースの総額を比較してください。開業時から高性能な機器を複数台そろえるのではなく、業務量や従業員数に合わせて導入台数を決める方法もあります。
税務・会計ソフトとインターネット環境
税理士業務では、申告書の作成、会計処理、給与計算、顧客情報の管理などに専用のソフトを使用します。すべての機能を一つのシステムでそろえるとは限らないため、担当する業務を洗い出してから導入する製品を決めてください。
ソフトを比較する際は、顧問先が利用している会計ソフトとの互換性、利用できる人数、料金体系、サポート内容を確認します。従業員の増加や顧問先数の拡大に合わせて、契約内容を変更できるかも確認しておきたい点です。
安定したインターネット回線に加え、ウイルス対策、利用者ごとのアクセス権限、データのバックアップも必要です。障害や災害が起きても業務を再開できるよう、バックアップの頻度と保存場所を開業前に決めておきましょう。
印鑑・用紙・ファイルなどの事務用品
細かな事務用品は、開業後すぐに必要になるものを一覧にして用意します。主な項目は次のとおりです。
-
●印鑑・朱肉
-
●コピー用紙・封筒
-
●切手・印紙
-
●筆記具・付箋
-
●名刺・ラベル
-
●ホチキス・クリップ
-
●書類ファイル
書類ファイルは、顧客別・年度別・書類種別に分類できる数を確保します。顧問契約書、申告書の控え、顧客から預かった資料などを同じ場所へ無造作に入れると、取り違えや返却漏れにつながりかねません。
ファイルの背表紙やラベルに顧客名と年度を記載し、保管場所も決めておくと、必要な書類を確認しやすくなります。顧客から預かった書類については、受け取った日や返却日を記録する一覧表も用意しておきましょう。
営業・顧客対応に必要なツールを準備する

税理士事務所を開業した後は、顧客を獲得するための営業ツールや、相談・契約時に使用する書類も必要になります。事務所としての好印象につなげるためにも、名刺やホームページだけでなく、顧客へ渡す資料の見せ方や保管のしやすさまで考えておきましょう。
ここでは、営業活動や顧客対応で用意しておきたいツールを紹介します。
事務所名・ロゴ・名刺・ホームページを用意する
開業に向けて事務所名を決めたら、名刺やホームページなど、顧客との接点になるツールも必要です。名刺には事務所名、氏名、連絡先などを記載し、面談や紹介の場ですぐに渡せる状態にしておきましょう。ホームページは、事務所の業務内容や対応分野などを見込み顧客に伝えるのに役立ちます。
ロゴを用意しておくと、名刺や封筒、ホームページなどで共通して使用できます。開業時に必須ではありませんが、事務所として統一感のある見せ方をしたい場合は、事務所名と併せて検討してください。
また、来客用の駐車場を設ける場合は、駐車位置を案内する看板も必要に応じて準備しましょう。
顧問契約書などのひな形と事務所内管理用ファイルを準備する
顧客との契約や料金の請求を円滑に進めるためには、顧問契約書や見積書、請求書などのひな形を開業前に用意しておきましょう。顧客から書類を預かる機会もあるため、書類預かり一覧表など、受け取った資料を確認できる書式も準備しておくと便利です。
締結済みの契約書や顧客から預かった資料は、顧客ごとに分けて管理します。税理士事務所では個人情報や税務に関する資料を扱うため、専用ファイルにまとめた上で、施錠できる書庫などに保管しましょう。
顧客名や契約内容など、事務所内で分類方法を統一しておけば、必要な書類を確認するときにも探しやすくなります。開業前の段階で、書式だけでなく書類の保管方法まで決めておくとよいでしょう。
顧客へ渡す書類は専用ファイルにまとめる
顧問契約書や決算報告書、申告書の控えなど、顧客へ渡す書類が複数ある場合は、一式を専用ファイルにまとめましょう。書類がばらばらになりにくく、顧客が後から内容を確認するときにも保管しやすくなります。
一般的なクリアファイルでも書類はまとめられますが、事務所名を入れた契約書ファイルを使用すれば、顧客へ書類を丁寧に渡せるうえ、事務所名を印象に残すきっかけにもなります。顧問契約の締結時や決算書類の納品時など、まとまった書類を渡す場面で活用できるでしょう。
ファイルジャパンでは、契約書類の受け渡しに使えるファイルを取り扱っています。開業時の備品として、ぜひチェックしてみてください。
税理士事務所の名入れファイルならファイルジャパン
ファイルジャパンでは、顧問契約書や決算報告書、申告書の控えなどを一冊にまとめられる契約書ファイルを取り扱っています。
内袋ごとに書類を分けられるほか、事務所名やロゴのシルク印刷にも対応可能です。顧客が後日書類を見返した際、どの税理士事務所から受け取ったものか確認する目印にもなります。
高級レザータイプ(2つ折り ベルト付き)は、ベルトとステッチを施した表紙に、横向きの名刺入れを4カ所備えた仕様です。レザーコンパクトタイプ(2つ折り)は、8枚タイプならマチなし6枚・マチ付き2枚、12枚タイプならマチなし10枚・マチ付き2枚で構成されています。マチ幅は約10mmです。
内袋の枚数や材質、名刺入れなどの仕様は商品によって異なるため、詳細は各商品ページで確認してください。無料サンプルを取り寄せ、現物を見てから検討することも可能です。
顧問契約や決算報告時の書類の渡し方まで意識したいなら、ファイルジャパンの商品一覧から用途に合うファイルを探してみてください。
まとめ
税理士事務所の開業準備は、登録・届出、資金、設備・備品、営業・顧客対応ツールの4つに分けて考えると、全体像を把握できます。自宅で開業するか事務所を借りるか、従業員を雇うかによって必要なものは異なるため、チェックリストを参照しながら順番に進めていきましょう。
また、開業後の業務まで見据え、顧問契約書や決算書類の保管方法と、顧客へ渡す形も決めておきたいところです。
書類一式を事務所名入りの専用ファイルにまとめたい場合は、用途に合う契約書ファイルをファイルジャパンの商品一覧から選んでみてください。

