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法人の契約書の保管期間|長期に保存する場合の注意点を解説

法人が取り扱う契約書は、取引内容や労働条件、権利関係などを証明する重要な書類です。必要なときに内容を確認できる状態にしておくことで、税務調査や会計監査、取引先とのトラブルにも対応しやすくなります。
ただし、契約書の保管期間は一律ではありません。会社法や法人税法、労働基準法など、関係する法律によって保存年数や起算日が異なる点を押さえておきましょう。
本記事では、法人の契約書に必要な保管期間や長期保管のポイント、廃棄時の注意点を解説します。自社の契約書管理を見直す際の参考にしてください。
法人の契約書の保管期間は法律ごとに定められている
法人が締結する契約書の保管期間は、一律ではありません。会社法や法人税法、労働基準法など、契約書の内容に関係する法律ごとに保存年数や起算日が異なります。同じ契約書に複数の法律が関係する場合は、最も長い保管期間に合わせて管理しましょう。
ここでは、法人の取引書類の保管期間に関わる会社法、労働関連法、法人税法について解説します。
会社法
会社法では、会計帳簿と事業に関する重要な資料を10年間保存する必要があります。起算点は、会計帳簿を閉鎖するときです。
売買契約書や業務委託契約書、基本取引契約書などは、会社の事業内容や取引関係を示す重要な資料にあたる場合があります。
保存義務に違反すると、100万円以下の過料を受ける可能性があるため、会計帳簿や関連資料とあわせて管理しておきましょう。
労働関連法
雇用契約書や労働条件通知書など、労働関係の書類は労働基準法に沿って保存します。保管期間は5年ですが、経過措置により現時点では3年です。
労働者名簿や賃金台帳、解雇に関する書類なども、労働関係を確認する書類として管理しなければなりません。保存義務に違反した場合、30万円以下の罰金を科される可能性があります。
退職後の確認に備え、人事・労務関連の契約書は退職者ごとに整理しておくのがおすすめです。
法人税法
法人税法では、契約書を含む取引関係書類を確定申告書の提出期限の翌日から起算して、原則7年間保存しなければならないと定めています。また、青色申告法人で欠損金が生じた事業年度などは、10年間保存しなければなりません。
業種によっては、建設業の工事請負契約や廃棄物処理の処理委託契約書、建築士法に関係する設計契約書など、個別の保管期間が関係する場合もあります。
保管期間が明記されていない契約書でも、会社の権利関係や取引経緯を示す資料は、10年程度を目安に社内ルールへ組み込んで管理しましょう。
法人における契約書の保管期間に関する注意点

法人の契約書は、紙で保管する場合も電子データで保管する場合も、法令で定められた保管期間に則った管理が求められます。保管方法を変えても、契約書そのものの保存義務がなくなるわけではありません。とくに電子保存では、紙の契約書とは異なるルールが関係します。
ここでは、電子データで保管する場合の保管期間に関する注意点をまとめました。
電子データでも保管期間は変わらない
契約書を電子データで保管しても、法定の保管期間が短くなるわけではありません。法人税法上の取引関係書類にあたる契約書は原則7年間、会社法上の重要な資料として扱う場合は10年間の保存が必須です。
なお、紙から電子に保管方法を変えても、根拠となる法律の保存年数は変わりません。電子データで管理する場合も、契約書の種類ごとに保存期限を登録しておきましょう。
電子取引データは電子のまま保存しなければならない
メールで受け取った契約書のPDFや、クラウド契約サービスで締結した契約書などは、電子取引データにあたります。電子取引データは、紙に印刷して保管するだけではなく、電子データのまま保存する必要がある点に注意してください。
一方で、最初から紙で締結した契約書まで、必ず電子化しなければならないわけではありません。紙の契約書は原本として、電子で受け取った契約書はデータとして分けて管理しましょう。
電子データは紙の保管にない技術的要件が課される
契約書を電子データで保存する場合は、PDFをフォルダへ入れておくだけでは不十分です。電子帳簿保存法に対応するには、改ざんを防ぐための措置や、必要なデータを探し出せる状態を整える必要があります。
主な要件は、データの改ざんや削除を防ぐ「真実性の確保」と、取引年月日・取引金額・取引先などで検索できる「検索性の確保」です。保存場所やファイル名のルールも含めて、社内で統一しておきましょう。
重要度の高い契約書は長期保管する
法定の保管期間を過ぎた契約書でも、会社の権利義務に深く関わる書類は長期保存を検討しましょう。保管期間だけを基準に処分すると、後から契約内容や権利関係を確認できなくなる可能性があるのです。
長期保存を検討したい契約書には、次のようなものがあります。
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・不動産売買契約書
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・株主間契約書
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・長期リース契約書
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・秘密保持契約書
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・ライセンス契約書
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・高額な請負契約書
契約終了後も義務が残る書類や、権利関係の確認に使う書類は、短期間で処分してはいけません。重要度の高い契約書は、原本の所在や保管場所を明確にし、必要なときに確認できる状態を維持しましょう。
法人が契約書の保管期間を守らないとどうなる?
契約書の保管期間を守らずに廃棄・紛失すると、法的なペナルティだけでなく、税務調査や取引先とのトラブルで不利になる可能性があります。一方で、不要な契約書を残し続けると、情報漏えいや管理コストの増加にもつながりかねません。
ここでは、保存義務に違反した場合の法的なリスクについて見ていきましょう。
法的なペナルティを受けるリスクがある
契約書の保存義務に違反すると、法律に基づくペナルティを受ける可能性があります。会社法上の重要な資料を保存していなかった場合は100万円以下の過料、労働関係の書類を適切に保存していない場合は30万円以下の罰金の対象になることがあるのです。
法人税法上の取引関係書類を保存していない場合も、税務調査で問題になる可能性があります。契約書は単なる社内資料ではなく、法律上の保存義務が関係する重要な書類として扱いましょう。
税務調査や会計監査時に不利な立場になる可能性がある
契約書は、取引先との合意内容や金額、業務範囲、支払条件などを確認するための重要な資料です。契約書を提示できない場合、税務調査や会計監査で取引の実態を説明しにくくなるでしょう。
業務委託契約や売買契約の内容を確認できなければ、経費計上の根拠を示しにくくなる事態もありえます。契約書は会計書類と関連づけて保管し、税務・会計上の確認にいつでも使える状態を保ちましょう。
訴訟やトラブル時に対応できない
契約書を紛失してしまうと、取引先との認識違いや訴訟が起きたときに対応できません。契約書には業務範囲や納期、支払条件、損害賠償、契約解除などの条件が記載されるため、紛争時の判断材料になります。
紙の契約書をスキャンした後、原本を安易に廃棄する運用にも注意が必要です。契約終了後も将来の請求や確認に備えて、原本やデータを確認できる状態で保管しましょう。
契約書を保管し続けるリスクに注意する
契約書は、必要な期間保管する一方で、期限を過ぎた書類を漫然と残し続けることにも注意しなければなりません。不要な契約書が増えると保管スペースを圧迫し、必要な書類を探す時間もかかります。
契約書には、取引条件や金額はもちろん、個人情報などが含まれる場合があります。保存期限を過ぎた契約書は、契約の効力や紛争の可能性を確認した上で、安全に廃棄するまでの流れを決めておきましょう。
契約書を紛失すると取引先からの信頼を失う
契約書の紛失は、社内管理の問題だけでは済まない場合があります。取引先から契約内容の確認を求められたときに原本や控えを提示できなければ、書類管理が不十分な会社という印象を与えかねません。
再締結や内容確認が必要になれば、取引先にも手間をかけることになります。保管場所や管理番号を整理し、必要な契約書をすぐに確認できる状態にしておきましょう。
法人が契約書を長期間保管する際のポイント

法人の契約書を長期間保管するには、保管期間を把握するだけでなく、社内で同じ基準に沿って管理できる仕組みが欠かせません。保管場所や管理責任者があいまいなままだと、紛失や期限管理の漏れにつながります。
ここでは、法人が契約書を長期間保管する際のポイントをまとめました。
社内での契約書保管体制を整備する
契約書を長期間保管する場合は、社内で保管ルールを統一しておくことが重要です。担当者ごとの判断に任せると、保管期間の誤認や保管場所の分散が起こりかねません。
契約書管理では、以下を決めておくと運用しやすくなります。
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・契約書の種類ごとの保管期間
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・保管期間を数え始める起算日
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・管理責任を持つ部署や担当者
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・紙の契約書や電子データの保管場所
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・保管期間が過ぎた契約書の廃棄手順
管理台帳も整備し、契約先や有効期限、保管場所、廃棄予定日などを一覧で確認できる状態にしておきましょう。
定期的に管理体制を見直す
契約書の保管体制は、一度整えて終わりではありません。契約件数の増加や担当者の変更により、管理台帳と実際の保管状況にずれが生じる場合があるのです。
年に1回など時期を決めて、次の項目を点検しましょう。
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・管理台帳と実際の保管場所が一致しているか
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・保管期間を過ぎた契約書が残っていないか
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・自動更新の契約を見落としていないか
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・紙の契約書や電子データのアクセス権限が適切か
保管期限を過ぎた契約書でも、契約の効力や紛争の可能性が残る場合は、廃棄を見送る判断が必須です。
法人が保管期間を過ぎた契約書を廃棄する際の注意点

契約書は、保管期間が過ぎればすぐに捨てて良い書類ではありません。契約の効力や紛争の可能性を確認しないまま廃棄すると、あとから契約内容を証明できなくなるおそれがあるのです。
一方で、不要な契約書を残し続けると、保管スペースの圧迫や情報漏えいのリスクも高まります。廃棄する前に、以下の注意点を確認しておきましょう。
正しいタイミングを見極める
契約書を廃棄する際は、保管期間だけで判断しないことが大切です。法定の保管期間が過ぎていても、契約の効力が続いている場合や、取引先との確認が必要になるケースでは、廃棄を見送る必要があります。
廃棄前には、次の項目を確認しておきましょう。
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・会社法や法人税法などの保管期間を過ぎているか
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・契約期間や自動更新の有無を確認しているか
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・契約終了後も残る秘密保持義務などがないか
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・関連するトラブルや係争の可能性がないか
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・社内の承認フローを通しているか
契約書は、期限が来たら自動的に処分する書類ではありません。保管期間や契約の状態、将来の確認リスクと照らし合わせて判断してください。
紙と電子に合わせて適切に廃棄する
契約書を廃棄する方法は、紙の契約書と電子データで異なります。どちらの場合も、第三者が内容を復元できない状態にすることが原則です。
廃棄時は、書類の形式に合わせて次のように対応しましょう。
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・紙の契約書:シュレッダーや溶解処理で内容を読み取れない状態にする
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・電子契約書:サーバーやバックアップデータも含めて削除範囲を確認する
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・記憶媒体:不要になったHDDやUSBメモリは物理破壊も検討する
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・廃棄履歴:いつ、誰が、どの契約書を処理したか記録する
紙も電子も、通常のごみ処理や単なるデータ削除だけでは不十分な場合があります。契約書の機密性に合わせて、復元されにくい方法を選びましょう。
業者に依頼した場合は廃棄証明書を発行してもらう
契約書の廃棄を外部業者に依頼する場合は、廃棄証明書や溶解証明書を発行してもらいましょう。証明書があれば、機密書類を適切な手順で処理した記録を残せます。
廃棄証明書では、主に次の内容を確認できると安心です。
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・廃棄した書類の種類
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・廃棄を実施した日
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・廃棄方法
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・処理を担当した業者名
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・証明書の発行日
契約書には、取引先情報や金額、担当者名などが含まれる場合があります。業者を選ぶ際は、料金だけでなく、機密書類の取り扱い体制や証明書の発行可否を確認しましょう。
雇用契約書の保管にはファイルジャパンの契約書ファイルをご検討ください
紙の契約書を長期間保管する際は、保管期間だけでなく、書類の折れや汚れ、紛失を防ぐ保管方法も求められます。とくに、取引先へ渡す契約書や社内で長期間残す重要書類は、見た目の印象と管理のしやすさを両立できるファイルで保管すると安心です。
ファイルジャパンでは、法人向けのファイルを多数取り扱っております。レザー風の質感を備えたタイプや、ステッチ入りの高級感あるタイプなどがあり、大切な契約書を丁寧に保管したい場合におすすめです。
ファイルを活用すると、契約書を折らずに収納しやすく、書類の汚れや傷みも防げます。背表紙付きのファイルであれば、棚に並べた状態でも内容を確認しやすく、年度別・取引先別・案件別の整理にも役立ちます。
高級感と管理のしやすさを備えたファイルジャパンのファイルを活用し、大切な書類を安全に保管しましょう。
まとめ
法人の契約書は、会社法や法人税法、労働基準法など、関係する法律によって保管期間が異なります。契約書の種類によっては7年、10年、業種によってはさらに長い保管期間が必要になるため、書類ごとに整理しておきましょう。
紙の契約書を長期保管する場合は、紛失や劣化を防ぎ、必要なときにすぐ取り出せる状態を整えることが大切です。ファイルジャパンの高級感と耐久性を備えたファイルを活用し、重要な書類を安全に管理してください。

